わき汗対策にボトックス注射が効果的な仕組みとは

美容皮膚科

美容皮膚科クリニックで提供されているわき汗対策治療の一つとしてボトックス注射があります。ボトックスは、わき汗を抑制する効果があり、夏季などで特に人気のある治療です。汗が出る仕組みは、交感神経の作用によってアセチルコリンという神経伝達物質が放出され、これがエクリン腺を刺激して汗を分泌させます。汗は皮膚上の汗孔という穴から体外に排出されます。基本的に汗は無臭ですが、皮膚に常在菌や雑菌が付着していると、汗と菌が混ざることで不快なにおいが発生します。ボトックスはこのアセチルコリンの放出を妨げ、発汗信号を遮断することで汗の分泌を抑制します。

ボトックス注射の量は個人によって異なります。治療を受ける人の体質や体の大きさ、予算によって量の調整を医師が行ってくれますので、しっかりと説明を受け、理解したうえで治療を受けてください。効果の持続期間は約3〜4か月あり、施術後1週間ほどで効果を実感できます。慢性的な多汗症やワキガの方でなければ夏のシーズンは充分年に一度の治療だけで問題ありません。慢性的な多汗症やワキガの方も年に数回治療を受けるだけなので手間はそこまでかからないでしょう。

わきへのボトックス注射は左右何か所にも注入します。刺すときの痛みと注入された時の痛みが伴いますが、冷やしながら注入を行うため、多くの方はそこまで気になる痛みではありません。どうしても痛みが気になる方には塗布麻酔や笑気麻酔が利用できます。わきのボトックス注射にはダウンタイムはほとんどなく、一時的な腫れや赤みが出る場合はありますが、わきなので目立ちません。

多汗症とワキガは一緒にされがちですが、汗に関する問題とはいえ別の症状です。多汗症は全身のエクリン腺から大量の汗が出る状態で、主にストレスや精神的な要因が原因です。ワキガは特定の部位のアポクリン腺から出る汗がにおいを発生させるため、においが気になります。ボトックス注射は、効果的なわき汗対策の一つとして考えられ、夏季などでの快適な過ごし方をサポートします。クリニックで医師との相談を通じて、最適な治療計画を立てることが大切です。ボトックス注射を上手に活用して、暑い夏を乗り切りましょう。